真ん中で囲われた部分が、CSRについて考える際に通常認識される領域だと思います。つまり「企業はどのようにCSRを果たしていけるか」という観点です。最終的には企業が対応することが必要なため、当然ですがこの囲われた部分について考えていくことが一番重要なのですが、実際には企業が対応していくように促すことが出来るプレイヤーが企業の周りに存在しており、それぞれが様々な方法でCSR促進に関与できるように思います。欧州の動きを見ていると、かならずしも連携はしていないものの、各プレイヤーのそれぞれがCSR促進に積極的な役割を演じようとしていることが伺えます。
前回の投稿でEU委員会の掲げるCSR政策について触れましたが、EUは現時点では積極的な規制を作るというよりは、ガイドラインの策定や公共調達、ベストプラクティスの事例の提示などを行うことでCSRを促進しようとしています。CSR報告の義務付けやその内容の厳格化など、規制を強化すべきだという声も上がっているようですが、規制に対しては産業界の反発もあり、現在は慎重という話を聞いたことがあります。
また前々回に少し紹介したPRI(Principles for Responsible Investment)やSSEI(Sustainable Stock Exchanges Initiative)も、国連と金融機関や証券取引所が連携してCSRを促進していこうとしている事例に当たると思います。
今後このツリーの精度を高めつつ、各プレイヤーの活動やイニシアチブ、プレイヤー同士の連携の可能性などについて具体的に見ていきたいと思います。
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